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ー原状回復の対策で退去トラブルを防ぐポイントー

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原状回復の対策を始める前に知っておきたい基本

賃貸住宅や店舗を借りていると、「退去のときにいくら請求されるのだろう」と不安になる方は多いです。原状回復のトラブルは、ほとんどが「どこまで直すべきか」「誰の負担か」がはっきりしていないことから起こります。だからこそ、退去直前に慌てて対策をするのではなく、契約時から少しずつ準備を進めておくことが大切です。

原状回復トラブルが起こる主な理由

原状回復トラブルの多くは、入居者とオーナー・管理会社との認識のズレから生まれます。入居者は「普通に暮らしていただけなのに、こんなに高い請求はおかしい」と感じ、オーナー側は「明らかに汚れや傷が多い」と考えている、というようにお互いの主張が食い違ってしまうのです。特に、喫煙やペット飼育、過度な家具の引きずりなど、生活習慣によって汚れや傷が増えやすい場合は注意が必要です。

「原状」とはどこまでかを整理する

そもそも原状回復とは、借りた当時と同じ状態に「完全に」戻すことではありません。国土交通省のガイドラインでも、通常の暮らしで生じる経年劣化や日焼けなどは、入居者が負担するべきではないとされています。一方で、故意・過失による汚れや破損は入居者負担になることが多いです。この考え方を頭に入れておくだけでも、「何でもかんでも自分が払うわけではない」と冷静に判断しやすくなります。

入居時からできる原状回復の対策

原状回復の対策は、退去が近づいてから慌てて始めるよりも、入居したその日から少しずつ積み重ねていくことがとても重要です。最初の状態をきちんと記録し、気になるところは早めに伝えておくことで、将来のトラブルをかなり減らすことができます。

入居直後の写真・動画で記録を残す

入居したら、まず部屋の状態を写真や動画で残しておきましょう。壁紙のめくれ、床のキズ、設備の小さな不具合など、気になる部分はできるだけアップでも撮影しておくのがおすすめです。日付が分かる形で保存しておけば、「これは入居前からあった傷です」と説明しやすくなります。スマホで撮影してクラウドに保存しておけば、機種変更をしてもデータが残るので安心です。

キズや不具合はすぐに申告する

入居時や入居直後に見つけた不具合をそのまま放置してしまうと、退去時に「入居者が壊したのでは」と誤解される可能性があります。小さなことでも、管理会社やオーナーに連絡しておくことが大切です。メールや書面でやりとりを残しておけば、後で確認もしやすくなります。「少し気になるけれど大したことではないかも」と迷う場合でも、とりあえず相談しておくくらいの感覚で問題ありません。

日常生活でできる汚れ・キズ対策

原状回復の負担を減らすためには、日々の暮らしの中で汚れやキズを最小限に抑える工夫も重要です。少しの手間をかけるだけで、退去時の印象も変わり、余計な請求を避けられる可能性が高くなります。特別な道具を用意しなくても、すぐに始められる対策から取り入れていきましょう。

汚れやニオイをためない掃除習慣

キッチンの油汚れや浴室のカビ、トイレの尿はねなどは、放置すると簡単には落ちなくなり、プロのクリーニングが必要になることもあります。週末にまとめて掃除するだけでなく、「使ったついでにサッと拭く」習慣をつけるだけでも、汚れの蓄積をかなり抑えられます。特に、換気扇やコンロ周りは月1回程度のペースでフィルター掃除をしておくと、退去時の負担が軽くなります。

傷つきやすい場所を保護する工夫

床や壁など、傷がつきやすい場所にはあらかじめ対策をしておくことも大切です。例えば、重い家具の下にはフェルトシートを貼る、椅子の脚にはカバーを付ける、玄関にはマットを敷いて砂利や土で床を傷つけないようにするといった工夫があります。ペットを飼っている場合は、爪とぎ防止シートやペット用マットを活用することで、壁や床の傷を減らすことができます。

退去が決まったら行うべき原状回復の対策

退去日が決まったら、いよいよ具体的な原状回復の準備に入ります。このタイミングで慌てて片付けを始めると、汚れや傷の確認が不十分になり、立ち会い当日に慌てる原因にもなります。スムーズな退去にするためにも、余裕を持って計画的に進めることが大切です。

事前の自己チェックと簡単な手入れ

まずは部屋全体を見渡しながら、自分でチェックリストを作って確認していきましょう。壁紙の汚れ、床の傷、水回りのカビや水垢、ベランダの汚れなど、気になるところをピックアップします。そのうえで、掃除で落ちる汚れはできる限り自分できれいにしておくと、ハウスクリーニングの範囲が狭まり、結果として費用を抑えられることがあります。ホームセンターやドラッグストアで手に入る洗剤や道具でも、こまめに時間をかければ効果が期待できます。

見積もりの取り方と交渉のポイント

原状回復の費用について不安がある場合は、事前に管理会社へ相談し、必要に応じて専門業者から見積もりを取るのも一つの方法です。複数の業者に相談すれば、相場感もつかみやすくなります。見積もりの内容を確認するときは、「どの部分にいくらかかるのか」「自分で掃除をした場合に減額はあるのか」といった点を具体的に聞いてみましょう。納得できない部分があれば、その場で質問し、説明をしてもらうことが大切です。

原状回復の対策で押さえておきたいお金の考え方

原状回復の対策を進めるうえで、やはり気になるのは最終的な費用です。「相場が分からないまま言われるがまま払ってしまった」ということにならないよう、敷金の仕組みや精算の考え方についても、事前に目を通しておきましょう。お金の流れを理解しておくと、請求内容を冷静にチェックしやすくなります。

敷金と精算の仕組みを理解する

多くの賃貸物件では、入居時に敷金を預け、退去時の原状回復費用や未払い賃料などを差し引いたうえで、残額が返金される仕組みになっています。本来、通常使用による劣化分まで敷金から差し引かれることは想定されていません。見積もりや精算書を受け取ったときには、「どの工事がどの理由で自分の負担になっているのか」を必ず確認し、疑問点はそのままにしないことが重要です。

納得できない請求への向き合い方

もしも請求内容に納得できない場合は、感情的にならず、まずは根拠を丁寧に確認することから始めましょう。国土交通省のガイドラインや契約書の内容と照らし合わせながら、「どの部分が自分の負担なのか」「どこが通常損耗と考えられるのか」を整理します。それでも解決しない場合は、消費生活センターなどの公的な相談窓口に相談するという選択肢もあります。第三者の意見を交えることで、お互いに納得しやすい落としどころが見つかることも少なくありません。

原状回復の対策は、特別な知識がないと難しいものではありません。入居時の記録、日常のちょっとした工夫、退去前の準備という三つのステップを意識するだけで、トラブルのリスクをぐっと減らすことができます。これから引っ越しを予定している方や、すでに退去の時期が近づいている方は、今回ご紹介したポイントを参考にしながら、自分にできる対策から少しずつ始めてみてください。

C.i.P株式会社は、東京都練馬区を中心に原状回復やハウスクリーニングを承っております。当社は、スピード感のある原状回復を心掛けております。空室の期間をなるべく短くしたいオーナー様・管理会社様は、ぜひ当社におまかせください。

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